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繰上げ受給と繰下げ受給

老齢基礎年金は、65歳より早い60歳から繰り上げて、または66歳以降75歳まで繰り下げて受け取ることもできます。繰上げには減額が、繰下げには増額が生じます。

繰上げ受給(早く受け取る)

60歳から65歳になる前月までの間で、希望する月を選んで早く受け取り始めることができます(国民年金法附則第9条の2)。条件は通常の受給と同じく、保険料納付済期間と保険料免除期間を合わせて10年以上です。

早く受け取り始めた月数に応じて、1か月あたり0.4%が年金額から減額されます(同法施行令第12条)。減額の合計に上限を定めた規定は見当たりませんでした。

減額後の金額をもとに戻す規定は見当たらなかったため、この減額は受給を続ける限り続くと考えられます。一部の他制度にあるような、一定の年齢に達すると減額が解除される規定は、ここでは確認できていません。

繰下げ受給(遅く受け取る)

66歳になっても老齢基礎年金を受け取っていない場合は、75歳になるまでの間で繰下げ受給を申し出ることができます。2020年の改正で、それまで70歳だった上限が75歳に引き上げられました(同法附則第28条)。

65歳になった月から繰下げを申し出る月の前月までの月数に応じて、1か月あたり0.7%が上乗せされ、上乗せは最大120か月分(10年分)までです(同法施行令第4条の5)。10年いっぱい繰り下げた場合、上乗せは最大84%になります。

繰上げ・繰下げによる年金額の増減(施行令第4条の5・第12条)
65歳を基準とした受給開始のずれ増減率
5年早く受給-24%
4年早く受給-19.2%
3年早く受給-14.4%
2年早く受給-9.6%
1年早く受給-4.8%
1年遅く受給+8.4%
2年遅く受給+16.8%
3年遅く受給+25.2%
4年遅く受給+33.6%
5年遅く受給+42%
6年遅く受給+50.4%
7年遅く受給+58.8%
8年遅く受給+67.2%
9年遅く受給+75.6%
10年遅く受給+84%

一定の年単位で示した参考値です。実際の増減率は、受給を開始した月を基準に1か月単位で計算されます。